医療分野における業務効率化・職場環境改善支援事業の年度後半の流れ(補助対象病院の選定・内示、交付申請、事業開始)と、二次公募・追加公募が行われる条件、公募情報を見落とさないためのチェック方法を、2026年9月7日時点の公式情報にもとづいて解説します。
この記事で分かること
厚生労働省「医療分野における業務効率化・職場環境改善支援事業」(補助率4/5・1施設あたり上限8,000万円)は、令和8年度の一次公募が全都道府県で終了し、補助対象病院の選定・内示の段階に入っています。この記事では、年度後半に何が起きるか、二次公募・追加公募が行われるとすればどのような条件か、公募情報を見落とさないためのチェック方法を整理します。
情報は2026年9月7日時点の厚生労働省・都道府県の公式ページにもとづきます。制度の詳細は必ず厚生労働省の公式ページと貴院の所在する都道府県の案内でご確認ください。
年度後半の流れ:選定・内示 → 交付申請 → 事業開始
厚生労働省が公表しているスケジュールは次のとおりです。
| 時期(予定) | 内容 |
|---|---|
| 6月頃 | 各都道府県で病院からの申請受付開始 |
| 7月27日頃 | 各都道府県から国へ申請 |
| 8月26日頃 | 厚生労働省で補助対象病院を選定 |
| 8月末〜9月初頭 | 都道府県を通じて補助対象病院に伝達(内示)後、病院で事業開始 |
都道府県側の案内もこれに沿っています。たとえば神奈川県は、業務効率化計画の受付を令和8年7月3日〜7月17日とし、「8月上旬以降、厚生労働省において選定作業を実施し、補助対象病院を選定」「内示以降に契約可能」「交付申請は後日通知」としています。東京都は受付期間を令和8年6月4日〜7月3日とし、「令和8年8月〜 厚生労働省において対象病院を選定、対象病院の内示」と案内しています。
つまり年度後半の病院側の実務は、次の3段階です。
- 内示の受領:都道府県から補助対象となった旨の伝達を受ける
- 契約・交付申請:内示以降にベンダーと契約し、都道府県の通知に沿って交付申請を行う
- 事業実施・実績報告:年度内に導入を完了し、実績報告を提出して額が確定する
内示から年度末までの期間は限られます。導入するICT機器・サービスの選定と見積は、内示を待たずに進めておくのが現実的です。
選定は「都道府県ごとの枠」の中で行われる
本事業は、国が都道府県の意向や人口規模等を踏まえて都道府県ごとの所要見込額を定め、その範囲内で対象医療機関を選定する仕組みです。東京都は「25〜30病院程度に選定される予定」とし、取組意向のある多くの病院を補助対象とすることができない見通しを明示しています。
このため、申請した病院がすべて採択されるわけではありません。不採択となった病院、あるいは一次公募に申請できなかった病院にとって、年度後半の関心事が「二次公募・追加公募はあるのか」になります。
二次公募・追加公募が行われる条件
2026年9月7日時点で、厚生労働省および確認した都道府県(東京都・神奈川県ほか)の公式ページに、二次公募・追加公募・再公募の記載はありません。当サイトの都道府県別ページでも、全都道府県が「公募終了」「意向調査終了」「未公開」のいずれかです。
一般に、国の補助事業で二次公募が行われるのは次のような場合です。
- 予算に残額が出た:一次公募の申請額が都道府県の所要見込額に達しなかった
- 辞退・減額が出た:内示後に病院側が辞退、または計画を縮小して交付額が減った
- 繰越や追加予算が措置された:年度途中の予算措置で枠が増えた
厚生労働省の別のICT補助事業(ICTを活用した地域医療ネットワーク事業)では二次公募が実施された例があります。本事業で同様の対応があるかは未定ですが、選定・内示が終わり、辞退や減額の状況が固まった後に判断されるため、仮に実施されるなら年度後半の告知になると考えられます。
公募情報を見落とさないためのチェックリスト
二次公募は告知から締切までの期間が短くなりがちです。次の点を院内で決めておくと、告知が出たときにすぐ動けます。
- 確認先を固定する:厚生労働省の事業ページと、貴院の所在する都道府県の医療政策・医務担当課のページ。当サイトの都道府県別ページは公式情報の一覧と更新状況を掲載しています
- 確認頻度を決める:週1回、担当者を決めて確認する
- 意向調査に回答する:意向調査を実施した都道府県では、未回答の病院が交付対象外となる場合があります
- 業務効率化計画の素案を用意する:一次公募の様式をもとに、導入したい機器・サービスと見積を先に揃えておく
- 対象要件を再確認する:令和8年4月1日時点でベースアップ評価料を届け出ている病院などが対象です。要件は実施要綱(PDF)でご確認ください
補助金で導入できる「AI文書作成支援」とは
本事業の対象経費には、生成AIを活用した各種業務支援サービス(AI問診、文書自動作成支援等)が明記されています。医療文書AIサービス「みんなの地域連携室®」は、電子カルテの記録から紹介状(診療情報提供書)や退院時サマリ・看護サマリなどの医療文書の下書きをAIが作成するクラウドサービスで、この「文書自動作成支援」に該当します。
補助率4/5を適用した場合の実質負担の考え方は、補助金を使うと医療文書AIの導入費用はいくらになるかで整理しています。内示を受けた病院、あるいは二次公募に備えたい病院は、お問い合わせフォームから「補助金活用の相談」または「公募情報の通知希望」とお知らせください。
まとめ
- 令和8年度の一次公募は全都道府県で終了。8月26日頃の選定を経て、8月末〜9月初頭に内示・事業開始の予定
- 選定は都道府県ごとの枠の中で行われ、申請した病院がすべて採択されるわけではない
- 2026年9月7日時点で二次公募・追加公募の告知はない。実施されるなら選定・内示後の年度後半
- 確認先と頻度を決め、意向調査への回答と計画の素案を先に用意しておく
本記事は公開時点の公式情報にもとづいています。二次公募・追加公募が公表された場合は、補助金 都道府県別 公募情報と本記事を更新します。
この記事に関するよくある質問
二次公募はいつ発表されますか?
2026年9月7日時点で、厚生労働省および確認した都道府県のページに二次公募・追加公募の記載はありません。一次公募の選定・内示が終わった後に予算の残額や辞退の状況が固まるため、仮に実施される場合は年度後半(秋以降)の告知になると考えられます。公表され次第、当サイトの都道府県別ページを更新します。
一次公募に申請しなかった病院は、もう今年度は対象になりませんか?
一次公募の受付は終了しています。今年度に補助を受ける可能性があるのは、二次公募・追加公募が実施された場合に限られます。意向調査を実施した都道府県では、未回答の病院が交付対象外となる場合があるため、次回に備えて意向調査には必ず回答してください。
内示を受けた病院は、いつから契約できますか?
都道府県の案内では「内示以降に契約可能」となり、交付申請の手順は後日通知される流れが示されています。交付決定前に発生した費用は対象外となるのが一般的なため、契約・発注のタイミングは都道府県の案内に従ってください。